Tips for using your tent テントを上手に使うためのヒント
テントメーカーであることの最大の利点は、絶えず自社の製品を使わなければならないということです!その結果、私たちは、バックカントリーを旅したりそこで過ごしたりするための上手な方法を少しばかり学んできました。これらのヒントがあなたの次の旅を少しばかり良くしてくれることを、私たちは望んでいます。
テント設営のコツ
トンネル型テントの設営
ヒルバーグのトンネル型テントは、正しく設営されて初めて本来の機能を発揮します。写真のように、天井部分にはたるみやしわが無いようにしっかりと伸ばしてください。これによりテントは最適な構造になり、内部に広い空間が生まれます。重要なのは、まずテントの一方の端部をペグ止めしてから引っ張り出し、そしてもう一方のテント端部をペグ止めし、それからペグ・ループを調節しテントを張ることです。
アジャスタブル ペグ・ループ
テントについているペグ・アタッチメント・ループは、設営の前に完全に緩めておいてください。ウェビング・ストラップを締めてテンションを加えると、最大限の安定性を発揮します。
ガイラインの使用
嵐に遭遇した船がまず、第1にしなければならないことは、錨を下すことです。この知恵はテントにもあてはまります。特に吹きさらしの地形では、この選択肢は驚くほど有効です。山の天気は一晩のうちに瞬く間に変わることがあるので、ガイラインをセットすることは、必ずしも必要ではない場合であったとしても、いつだって良い考えなのです。それゆえ、ヒルバーグ社のテントの全てには、安定性を最大にする位置にフルセットのガイラインをつけています。風が非常に弱いときでも、ガイラインを使えば安定性を増すだけでなく静かに就寝することもできます。ガイラインを締め過ぎないようにしてください。ガイラインはしっかり張っていなければなりませんが、テントを変形させるほどにきつくしてはいけません。
様々なペグのオプション
時々、手持ちのペグだけでは足りず、即席で対応しなければならない状況に遭遇することがあります。冬季のキャンプでは、スキーの板やポール(ストック)がデッドマン・スタイルのペグとしてとても役に立ちます。トレッキング・ポールやカヌーのパドル、木の枝や丸太、岩などもペグとして使用できます。代替ペグをペグ・ポイントとして使う際は、短いラインの端部をテントのペグ・アッタッチメント・ループの金属リングに縛りつけて、もう一方の端部を即席ペグに縛りつけてください。ラインの上に岩を置いてアウターテントを押さえておくのは、良いアイデアです。
ポールを二重にする
過酷なコンディションの場合に限り、必要(かつ、推奨されること)なのですが、ポールをもう1セット追加すると、安定性は飛躍的に向上します。ブルーレーベル・テントを除いたすべてのヒルバーグ社のテントは、2本のポールを使える設計がされています。トンネル型モデルの場合は、ただ2本のポールをひとつのポールスリーブに入れるだけです。ドーム型モデルの場合は、クリップを交互に2本のポールにはめていきます。
フットプリントの使用
ヒルバーグ社のフットプリントは、テントと地面の間に保護層を追加します。ブラックレーベルとレッドレーベルでは、アウターテント(前室を含む)の全域をフットプリントがおおいます。Enan(エナン)以外のイエローレーベルのテントでは、インナーテントのエリアだけをおおいます。いずれの場合にも、フットプリントは簡単に取り付けることができ、テントを設営するときもバッグに詰めるときもテントの上に置いておくことができます。
“ラインランナー” の結び方
この結び目は、テントやタープにラインを追加するときにとても役に立ちます。負荷がかかる状態を留めておく結び目が必要な時に、容易にスライドさせて調節ができ、それでいて素早く解くことができます。
結露の取り扱い
ウェスを使う
テントの内側から結露を拭き取るだけで、水滴が落ちるのを防ぐことができますし、結露がその後も発生し続けるのを止める効果があります。
寝袋にジャケットをかぶせる
眠る前に、あなたの寝袋の足の部分の上に防水ジャケットをかけてジッパーを閉めてください。こうすれば、あなたの寝袋が結露で濡れないようにするのに役立ちます。
フットプリントの使用
フットプリントで前室の地面を覆うことで、地面から上がってくる湿気を抑えることができます。
非常に湿度が高い状況でのテントのたたみ方
豪雨などで非常に湿度が高く、とても結露が生じやすいときなどに、アウターテントの内側も外側も濡れたならば、インナーテントをアウターテントから外して、個別にバッグにしまってください。次のキャンプ地では、アウターテントを先に設営し、その中で濡れていないインナーテントを取り付けてください。
注意:この方法が必要なのは、悪天候時のみです!
テントのお手入れ
ジッパーの掃除
ジッパーは痛みやすいので、お手入れは欠かせません。使用後には毎回、ブラシで汚れを落とし、点検をしてください。そうすることで長い間使用することができるようになります。ジッパー用潤滑剤の使用は避けてください。砂埃や塵を寄せ付けるので通常より痛む原因になります。
ジッパーへの指当て
ジッパーを閉める際はかならずジッパーに指を当てながら閉めてください。そうすることによりジッパーが生地を挟んでしまう(その結果、ジッパーが動かなくなったり、さらに悪いと、完全に噛んでしまう)ことを防げます。そしてそれがジッパーの寿命を延ばすことにもつながります。
テントの乾燥
旅から戻ったら、可能であれば、テントにポールをつけた状態で干してください。ポールなしで干す場合には、テントの生地と生地が触れ合わない様に干してください。そうすることで、テントに残っている湿気を取り除き、寿命を延ばすことが出来ます。テントを収納する際は、完全に乾燥していることを確認してください。
特定のコンディション
スノー・ペグを使う
ヒルバーグ社のスノー・ペグは、従来の垂直方法またはデッドマン・スタイル(柔らかい雪の上では多くの場合、最高の方法です)で使うことができます。スノー・ペグのクリップをテントのペグ・ループまたはガイラインの金属リングに付ける前に、スノー・ペグを使ってラインのための溝を作ってください。次に、ラインの長さを推定し、ペグ自体のために同様の溝を作ってください。そして、スノー・ペグを溝に押しつけて、テントからペグまでのライン角度を下げてください。最後に、ペグを雪でおおってください。ペグのセットをきつくするには、ペグ・ループ・アジャスター(またはガイライン上のラインランナー)を使ってください。
前室 の"家具"
前室に足を入れることができるような穴を掘れば、食事のときや自由な時間に快適に過ごすことができます。
冬のキャンプで選択すべきペグ
冬には、ヒルバーグ社のスノー・ペグ(左)に加えて、Y-ペグかV-ペグ、またはスティンガー・チタン・ペグを1組持って行くとよいでしょう。特に雪の少ない時期や場所、または雪は積もっていないが地面が凍っている場所にキャンプする場合などには役に立ちます。ヒルバーグ社のスノー・ペグはたいていのコンディションで役に立ちますが、地面が非常に硬い場合には効果を発揮しません。ハンマーで地面に打ちこむことができる丈夫なレギュラー・ペグがあれば、状況は良くなります。
雪中でのHillebergテントの設営方法
雪で覆われた吹きさらしの場所
冬に吹きさらしの状況下で悪天候に対処するには、設営ポイントをつくるために雪を深く掘ることをお勧めします。設営場所の深さは、テントの高さの半分を越えてはなりません。これによりテントの安定性は増し、アウターテントの下に風が吹き込まなくなります。これができない場合には、風下側の風の流れがテントに及ばないように、壁を作らなければなりません。雪を使って壁を作る場合には、容易に風に吹き飛ばされないよう、広い範囲に作ることをお勧めします。それほど過酷な状況でなければ、設営ポイントを浅く掘って、テントの壁の底辺に軽く雪をかぶせてください。
砂埃の影響を最小限にする
砂漠や砂丘、砂浜などと同様の環境でテントを設営すると、いつも以上にテントにストレスを与えてしまいます。砂埃はテントとポール両方の劣化を増幅させます。特にジッパー部分では、破れたり磨り減ったりする原因にもなります。さらに、このような環境は紫外線にさらされることも多くなります。これらの影響を最小限に抑える方法を以下に記します
- ブラックレーベルのテントを選ぶ。ブラックレーベルのテントは丈夫な生地と頑強なゲージ・ジッパーでデザインされていて、過酷なコンディションで使用するのに適しています。
- テントのジッパーをこまめにブラッシングする。
- なるべく日陰に設営する。
- 紫外線を防ぐためにヒルバーグのタープを使用する(XPバージョンのタープは、ULモデルのタープよりも紫外線抵抗力が優れています)。
- 日中はテントを張りっぱなしにしない。